競馬のドラマを作ってきた名馬の活躍を振り返る

最終更新日 2024年4月30日 by prof

近年は女性にも人気が高まっている競馬ですが、レースの面白さとともに騎手のテクニックや、数々の名馬の走りなども魅力が詰まっている事が特徴です。

そこで今まで数多く存在した競走馬の中でも、特に印象深い名馬を紹介していきますのでその活躍ぶりを再確認してみましょう。

 

⒈トウカイテイオー

まず最初にお伝えする名馬がその名も高い「トウカイテイオー」です。

1991年の皐月賞や日本ダービーを制覇しており、日本の調教馬では初となる国際G1レースを勝利している事でも知られています。

この馬の特徴は度重なる怪我がありながらも、そのたびに復活して活躍していったという部分でしょう。

トウカイテイオーはダービーの後に故障が判明し、翌年の復帰レースでは圧倒的な1番人気にしっかりと応えて1着となります。

また印象深い復帰レースとして外せないのが、1993年の有馬記念の勝利です。

その前年の有馬記念において1番人気でありながらも11着に沈み、その後に故障が判明します。

復帰まで1年かかって挑んだのが再びの有馬記念で、見事そのレースに勝利したのです。

これらの活躍から「軌跡の名馬」とも称されており、多くの競馬ファンの記憶に残っている名馬と言えるでしょう。

 

⒉ステイゴールド

そしてオルフェーヴルの父としても名高いのが「ステイゴールド」で、ある意味個性的で記憶に残るタイプの競走馬という印象があります。

実力がありながらも勝ちきれないレースが多く、あと一歩で勝利に手が届かないという2着3着が非常に多い馬でした。

1996年にデビューして6戦目で初勝利した後は2勝し、初の重賞レースとなる京都新聞杯に出走しますが敗退します。

このレースの敗退から29連敗をするのですが、その間の2着の回数はなんと10回を数えています。

そのうちG1レースでの2着が4回という多さですので、ステイゴールドが2着となった場面が印象に残っている方も多いはずです。

またこの29連敗中に掲示板に入賞した(5着以内)レースは22回という安定性が特徴で、その堅実さから「善戦ホース」や「シルバー&ブロンズコレクター」などの異名も持っています。

そして30連敗目前となって挑んだ2000年の目黒記念で勝利した後は、2001年には国外G1レースで優勝しておりJRAの特別賞を受賞しています。

これほどまでに安定性がある着順で、しかも中々勝利できないというもどかしさも魅力となって多くのファンがいた事も特徴です。

 

⒊ナリタブライアン

JRAで当時史上5頭目となるクラシック三冠馬となったのが、かの有名な「ナリタブライアン」です。

クラシック三冠馬とは皐月賞と日本ダービー、菊花賞を全て制する事を指し、大変な名誉ある記録となっています。

1993年にデビューしたナリタブライアンですが、このクラシック三冠を含む期間になんとG1レース5連勝しているという脅威の強さを見せました。

また10連続連対という圧倒的な安定感も表現しており、まさに敵なしの競走馬として日本中に知名度を上げました。

10連対の最後となったのが1995年の阪神大賞典の勝利ですが(単勝オッズ1.0倍という圧倒的人気)、その後に挑んだ天皇賞(秋)において、またもや圧倒的人気の中でまさかの12着という結果に終わります。

ここで連対もストップしますが、故障がちな状態となり天皇賞後は思うような走りができませんでした。

ファンたちの間で、あのナリタブライアンの強さをもう一度見たいという思いも高まり復活の期待が寄せられます。

そして復活の思いで挑んだのが、前年最後に勝利している阪神大賞典でした。

このレースではマヤノトップガンと激しいマッチレースにより競り勝ち、数々のファンを感動させた復活勝利を挙げています。

1年ぶりの勝利となるこのレースですが、ナリタブライアンを語る上では外せないような名勝負で、ナリタブライアンのファンならずとも競馬ファンの間での語りぐさとなっています。

奇しくもこの勝利がナリタブライアンの最後の勝ち星となりましたが、圧倒的な強さを誇っていた時期と、怪我の影響で思うように勝てなかった時期の明暗が激しい事も特徴で、逆に多くのファンが増加した魅力となったとも言えるかも知れません。

 

⒋まとめ

ここでは独断と偏見で印象深い名馬3頭を紹介しましたが、他にも数々の名シーンを誕生させた競走馬がいる事は言うまでも無いでしょう。

競馬という競技は古くから親しまれており、ギャンブルという枠を飛び越えて今や1つのドラマとしても受け取れます。

勝ち負けという基本線を持ちながらも、競走馬のそれぞれのファンがいたり、また騎手の魅力というのも計り知れない部分があります。

加えて厩舎での調教師の活躍や血統の奥深さなど、あらゆる面で楽しめるのが競馬の幅広さでしょう。

G1などの重賞レースともなれば各マスコミが大きく取り上げ、スポーツ新聞でも1面を飾るほどの注目と需要があります。

もはや国民的な競技という側面も見られ、勝ち負けの一喜一憂と数多くの感動的なストーリーを与えてくれるのが競馬であり、それには競走馬の活躍が欠かせないのです。

参考:競馬セブン 評価