【安田氏まとめ】製薬会社の役割と将来性

最終更新日 2024年3月31日 by prof

人間の暮らしには欠かせないものとなっているのが、怪我や病気に利用する各種の薬品です。

これらは、今日では医療機関でもドラッグストアでも、気軽に手に入れられるようになっていますが、過去には薬害問題などのトラブルも多かったことも事実となります。

その安心性を高め、子どもからお年寄りまで安心して試用できるようになっているのは、製薬会社の努力の賜物と言えるでしょう。

安田福海氏が考える製薬会社とは

製薬会社と一言で言うと、安田福海曰く「薬を製造している会社」と説明できます。

これは、その通りなのですが、この薬の製造には、開発から臨床試験、認可を受けると言うプロセスも含まれているのです。

工場で生産するだけではなく、多くのプロセスがあることで大規模な施設、多数の人員が必要となることから、大きな企業体が構成されることが多くなっています。

近年では、高額ながん治療薬が利用されるケースが増えましたが、なぜ、あそこまで薬価が高くなるのかと言う疑問を感じる方も少なくないでしょう。

実際に、一回あたり100万円を超える薬もあり、薬価の適正さについては、今後も問題になることも少なくはないと考えられます。

薬価が高くなるプロセス

この薬価が高くなる現象ですが、これは、製薬会社の行う製造プロセスに由来する一面もあります。

薬品は、単に自社試験で「成果が出た」と言うだけでは、販売できません。

この薬の効果は客観的に検証され、且つ、安全であることや副作用の頻度なども確認されます。

まずは動物でテストし、次に臨床試験を得て、次に待っているのが承認手続きです。

これらの一連のプロセスを見ていくと、薬品開発はかなり大変なものであるのが推測できるでしょう。

まず、新薬開発のために研究プラットフォームを大幅に改良したとします。

それだけでもお金がかかりますが、有効な新薬を作るのは更に時間もコストも掛かるはずです。

その後、各種の検査を経るのにも時間がかかりますし、そこで、承認されるとは限りません。

たったひとつの薬を作るだけでも、大きな出費が必要であり、新型のがん治療薬のような薬を作るには、莫大なコストが掛けられていることは想像に難くないでしょう。

製薬と言うと、薬を工場で生産することも業務内容になりますが、目に見えない研究、開発の部分でも、大きな努力があることが、理解できるかと思います。

こう言った努力があってこそ、今日、私達の薬品使用に関する安全性が確保されていると言うわけです。

この様に、製薬会社は安心で効果的な薬品の開発、製造を通して、社会に貢献していると言えるでしょう。

ただ、売上規模などを見ると、実は、日本の製薬関係の企業は、海外ほど大きくはないようです。

これは、日本では海外に比べて、インパクトの有る新薬が少ないという点が考えられています。

日本は人件費や物価が高いために、やや保守的な新薬開発がなされる傾向があり、この為、世界的に見ると、大きな話題となるような活躍が出来ていないのが現状のようです。

しかし、日本の製薬技術は決して低いというものではなく、また、安心性、信頼性についても高い水準にあります。

この為、現在ではグローバルな視点での活躍を目指す動きもあり、期待が持たれています。

気をつけたい偽薬が出回るケースについて

薬は、食べ物や飲み物と同様、無ければ生きていけないという方も少なくはない、大切なものです。

しかし、海外では、この薬が不足していたり、信頼性が低かったり、高価すぎて手に入らないなどの問題に直面している国も少なくは有りません。

偽薬が出回るケースも見られます。

また、この様な状況ではなくても、より効果的で信頼性の高い薬を望む外国人も、少なくはないでしょう。

この為、日本の薬品の活躍の場を、もっと海外に広げていこうというような取り組みが見られます。

これは、今後、少子高齢化によって厳しくなると予想される日本経済を支えるような結果も期待できるかもしれません。

現在では、日本は世界に先駆けて開発を急いでいる薬品もあり、いち早く完成し、承認を受ければ、世界シェアを独占することも夢ではないでしょう。

世界で求められている薬品としては、例えば、新しい副作用の少ない抗癌剤もそうですが、一つ、大きな焦点となっているのがアルツハイマー治療薬です。

アルツハイマーは認知症を引き起こす脳の疾患として有名で、現在も治療は行われていますが、根治治療は出来ていません。

対症療法であったり、進行の緩和が目標と言うのが現実です。

これは世界的に見ても同じことが言え、各国で新薬開発が進んでいるものの、根治治療に向けた厚い壁を破れていません。

日本企業も挑戦を続けており、もし、世界に先駆けて開発に成功すれば、世界を取り巻く認知症問題の解決の糸口を見つけるということになります。

まとめ

こう言った、ハイレベル且つ、やりがいのある業務が行われているのが、製薬会社と言えるでしょう。

世界的には人口は増えているので、薬品の需要も増加が見込まれています。

豊かな人生を送るためにも薬品は欠かせなくなっており、人々の健康と将来を見据えた取り組みが期待されます。