【特集】建設業界の特性と現在進行しているDXについてブラニュー社に聞く

最終更新日 2024年4月30日 by prof

「建設業界が今、どんな問題を抱えているか知りたい」
「DXの詳細について知りたい」
「ブラニュー株式会社の評判は？」

建設業界は農業に次いでDXが遅れている業界と言われていました。
しかし、現在では状況は一変しています。
2022年も建設業界は数十年前のビジネスモデルに大きく依存したままですが、建設業が直面している変革は、今や状況を変えることができるようになりました。
ある調査では建設業界を代表する人の8割以上が、DXによって建設部門の生産性が向上すると考えています。
その理由の多くは、業界が直面している課題がどれも自力で解決できないからです。

1 建設業界がテクノロジーの迅速な導入を阻んでいる
2 ブラニュー社が考える建設プロジェクトの難しさ
3 ワークフローの全体的なDXは難しい課題
4 AIを利用した設計ソフトウェア
5 一般的に有効なコラボレーションツール
6 まとめ

建設業界がテクノロジーの迅速な導入を阻んでいる

プロジェクトが小規模化して運用が容易になるわけではなく、熟練労働者の必要性、環境に配慮した建設、コミュニケーションの改善には、従来の慣行を変えることが必要なのです。
しかしながら建設業界がテクノロジーの迅速な導入を阻んでいる障壁もあります。
それは断片化と一時性、分散化です。
断片化とは建築プロジェクト携わる多くの関係者が情報を共有して、一体となって仕事をすることが難しい状態のことです。
簡単な例を挙げると、メンバーがデザインや材料について話し合うプランニングの段階で、話に入れない人が多いことです。
そのため施工業者が受け取る指示書に間違いがあったとしても、工事が始まる前にそれを明らかにすることはできません。
一時性とはまったく同じ構造物を建設することはないということです。

ブラニュー社が考える建設プロジェクトの難しさ

建設DXに取り組むブラニュー曰く、それぞれの建設プロジェクトは他のプロジェクトとは大きく異なるため、建設業界ではデジタル技術の導入に際しても、さらなる努力が必要とされるのです。
同じ橋を2つの場所に建設する必要がある場合でも、敷地の特性、土壌や下層土の質によって大きな変化がもたらされ、それぞれのプロジェクトが他とは大きく異なるものになります。
またプロジェクトに参加するために建設業者を集め、プロジェクトが終わると解散してしまうというのは、建設業ではよくあることです。
このようなプロジェクトメンバーの一時性は、新しい仕事のやり方を確立し、次のプロジェクトに引き継ぐ能力を構築することを困難にしています。
人材の入れ替わりが激しいため、労働者が組織の専門的なプロセスに適応するための時間が少ないです。
分散化とは独自のプロセスに従う別々の部門があり、独立して運営されていることが多いことです。
調整は個々の建築会社にとっても、大きな組織にとっても問題であります。

ワークフローの全体的なDXは難しい課題

このような場合、すべての部門を1つの標準的なフローの下に置くことは難しいですし、建築プロジェクトは本社から遠く離れた場所で行われることが多い点に注意も必要です。
このような建設業界の特性から、ワークフローの全体的なDXは難しい課題です。
しかしそれは不可能ということではありません。
例えば建築プロセスのまさにスタート地点といえるプロジェクトの構想についてDXが可能です。
プロジェクト構想の重要な目的には、プロジェクト・ビジョンを決定し、そのビジョンを実現するための資金を調達することがあります。
プロジェクト構想のためには、設計会社や建設会社の共同作業をできるだけ早く開始することが必要です。
プロジェクトの関係者全員から早い段階で意見を集めることで、費用や期間、品質などについてより良い調整ができるようになります。

AIを利用した設計ソフトウェア

AIを利用した設計ソフトウェアは、敷地計画ワークフロー全体をカバーし、開発者による敷地提案の作成を支援します。
建設ローン融資ツールは、貸し手と開発者が建設ローンプロセスのすべてのステップを簡素化することを支援します。
設計の過程では、プロジェクトの初期コンセプトから最終デザインを示す包括的な図面まで、すべてを作成する必要があります。
一般的にこのフェーズの主な目標は、ビジョンのコンセプト化と建設文書の作成です。
設計はラフスケッチから完成図、仕様書へと進みますが、スケジュールや費用を考慮しながら、要望にマッチした反復を行う必要があります。
多くの建設会社はより迅速で透明性の高い技術であるビルディング・インフォメーション・モデリングに着目しています。

一般的に有効なコラボレーションツール

これは3Dモデリングだけでなく、計画や設計、施工などの面でも役立っています。
そのような観点からはプロジェクト参加者全員とデータをやり取りすることができるため、一般的に有効なコラボレーションツールであると言えます。
建設段階はプロジェクトが最終的に紙から物質へと移行するときです。
現場で下請け業者を管理し、作業の品質と安全性を保証しなければなりません。
この段階では建設チームが大きな責任を負いますが、建設プロジェクトに関わる他のすべてのメンバーも関与しなければなりません。
例えば設計者は、施工されたものが当初の設計と合っているか品質検査を行い、情報提供を求められればそれに応える必要があります。
かつてはコミュニケーションと現場管理がチームにとって、大きなハードルになることがありました。